ボーカルのEQ処理の基本|MIX師は何をしている?
公開: 2026年06月14日
更新: 2026年05月20日
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MIX技術
ボーカルのEQ処理の基本|MIX師は何をしている?
MIX-AXIS
MIX師がボーカルにEQ処理をするとき、どこを何のために調整しているかを依頼者目線で解説します。
MIXの工程で必ず登場する「EQ(イコライザー)」処理。音の周波数バランスを調整する作業ですが、依頼者側が何のためにどこを触っているか知っておくと、リテイク指示が伝わりやすくなります。
EQが扱う周波数帯のざっくり区分
| 帯域 | 範囲 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 低域 | 〜250 Hz | 重さ・厚み |
| 中低域 | 250〜500 Hz | 太さ・温かみ。多すぎると籠もる |
| 中域 | 500 Hz〜2 kHz | 声の存在感・芯 |
| 中高域 | 2〜6 kHz | 明瞭さ・子音の聞きやすさ |
| 高域 | 6 kHz〜 | 抜け感・空気感 |
ボーカルEQでよく行われる処理
1. ローカット
80〜100 Hz以下の不要な低音をカット。マイクの吹かれや空調音などを除去できます。ほぼ全ボーカルトラックに適用される処理です。
2. 籠もりの除去
250〜500 Hz付近を少し減らして、声の籠もり感を取り除く。
3. 存在感の調整
2〜4 kHz付近を持ち上げると、リードボーカルが前に出る印象になります。
4. 高音域の整理
「サ行のキツさ(ディエッシング)」を抑えたり、空気感を加えるために6 kHz以上を調整します。
依頼者目線で気をつけたいこと
- 「もう少し抜けてほしい」「籠もって聞こえる」など、感覚的な言葉でMIX師に伝えれば十分
- 具体的な周波数(◯Hz)まで指定する必要はない(MIX師の判断領域)
- 参考音源の「この音抜け感に近づけたい」というリクエストは伝わりやすい
EQと他の処理の関係
EQ単独で全てが解決するわけではなく、コンプレッサーやリバーブと合わせて全体のバランスが整います。MIX師は複数処理を組み合わせて意図する音像を作っています。