ディエッサーとは?歌ってみたの「サ行の耳障り」を抑える処理
公開: 2026年06月29日
更新: 2026年07月04日
読了目安 2分
MIX技術
ディエッサーとは?歌ってみたの「サ行の耳障り」を抑える処理
MIX-AXIS
「サ」「シ」などの歯擦音がキツく聞こえる原因と、ディエッサーで自然に抑える考え方を、依頼者にも分かるよう整理します。
MIXされた歌ってみたを聴いていて、「サ」「シ」「ス」などの音だけが鋭く耳に刺さると感じたことはありませんか。この耳障りな音を「歯擦音(しさつおん / sibilance)」と呼び、それを抑える処理がディエッサー(De-esser)です。
歯擦音はなぜ目立つのか
歯擦音は 5kHz〜10kHz あたりの高い帯域に集中したエネルギーを持ちます。ボーカルを明瞭にするために高域を持ち上げると、同時に歯擦音も強調され、結果として「サ行だけが痛い」状態になりやすくなります。
ディエッサーがしていること
ディエッサーは、歯擦音が鳴った瞬間だけ、その帯域を自動的に少し下げる処理です。常に高域を削るのではなく、「歯擦音が出たときだけ反応する」のが特徴で、他の言葉の明瞭さを保ったまま耳障りな部分だけを抑えられます。
かけすぎのデメリット
- 「サ」行が不自然に引っ込み、滑舌が悪く聞こえる
- 高域全体が曇り、抜けの悪い声になる
そのため MIX師は「気になる部分だけ、自然に」を目安に調整します。ディエッサーは強くかければ良いものではありません。
録音段階でできること
歯擦音はマイクとの距離や角度でも変わります。マイクにまっすぐ口を向けず、少し角度をつけて歌うと歯擦音が和らぐことがあります。録音の基本は 歌ってみた録音の基本 もあわせてご覧ください。
依頼時に伝えるとスムーズ
「サ行が刺さりやすいので抑えめにしてほしい」「明瞭さは残したい」など、希望を伝えるとMIX師が判断しやすくなります。事前相談を受け付けているMIX師には、MIX師一覧 のプロフィールから質問できます。